施餓鬼供養とは

         

私たちが亡くなりますと、仏教では因果応報(インガオウホウ)と言われるように、生前行った功徳の結果において、次の世の六道世界に振り分けられると言います。

 六道世界とは、

  1. 地獄(ジゴク) 
  2. 餓鬼(ガキ) 
  3. 畜生(チクショウ) 
  4. 修羅(シュラ) 
  5. 人間(ニンゲン) 
  6. 天  (テン)    の6つの世界のことです。

その中で餓鬼の世界とは、生前、欲張りで嫉妬深い人が陥る世界で、餓鬼の世界には様々な欲求不満の人間がおり、決して満たされることの無いおのれの欲望の炎によって、自身の身を焼く地獄の世界のことです。

 

 お盆のはじまり〜

 お盆は、盂蘭盆(ウラボン)、正式にはウラバーナと言い、逆さずりにされた、最も苦しい状態のことを言います。

 お釈迦様の弟子に目連尊者(モクレン ソンジャ)という人がいました。
目連尊者はお釈迦さまの弟子の中で神通第一といわれるほど、大変神通力のすぐれた方でした。
ある日、目連尊者は亡くなった母親がどうしているかと、神通力を使ってみると、どうしたことでしょう、母親は餓鬼道の世界に落ち、体は痩せこけ、お腹だけ膨らませて、口に入れようとする食べ物すべてが燃え上がり、もがき苦しんでいるではありませんか。

 目連尊者の母親は、生前、他人の不幸を省みず、人をだまし、おのれの欲求のみに生きました。
その結果が餓鬼道だったのです。
驚いた目連尊者は、お釈迦様に相談しました。
お釈迦様は「雨季ももうすぐ明けるので、(旧暦の七月十五日。現在では、七月十五日と八月十五日の二通りある。この時期、インドでは雨季の明ける時期で、雨季の間、修行に篭っていた お坊さんが修行からでてくる[安居(アンゴ)]。)修行から出て来たお坊さんたちを供養することによって、母親は餓鬼道の苦しみから救われるだろう。」と言われました。

 早速、目連尊者は何百人というお坊さんを供養しました。
そして、神通力で母親の様子を見てみると、母親は餓鬼道より救われ、ニコニコと微笑んでおられました。

 これがお盆のはじまりです。

 

私達の先祖もまた、もしかすると餓鬼道に落ちて苦しんでいるかもしれません。私達は凡人ですから、つい欲深い行いを知らず知らずの間のうちに行って、その結果によって餓鬼道の世界に落ちて苦しむかもしれません。

そうした多くの人々を救うためには、今生きている私達が、餓鬼道の世界で苦しんでいる人々の為に、代わって善行を積んで、仏様の慈愛でもって、餓鬼道の世界で苦しむ人々を極楽世界へと導いてもらうということを、施餓鬼と言います。

 施餓鬼は字の如く、餓鬼に施すということですから、まず水や食べ物を供え、読経回向することは当然ですが、施餓鬼の最も大切なことは、普段から我々人間も含めたこの世に生きる全てのものに食べ物を分け与えるという心掛け、地にはう蟻等から微生物にまで気を配る優しさが必要ではないでしょうか。

そうした普段からの、食べ物を大切にし、また他に施し、共に分け与えていくという日常の心掛けが、施餓鬼供養の本当の意味だと思われます。

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